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zoom RSS テーマ「書評」のブログ記事

みんなの「書評」ブログ

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『悪魔の羽根』 ミネット・ウォルターズ
ウォルターズの11作めの長編小説、原作は2005年の発表です。 ...続きを見る

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2015/08/01 14:45
「その女 アレックス」 P・ルメートル
これは技法の勉強になるミステリー。 フランスのミステリーというとジャプリゾの『シンデレラの罠』に代表されるように、なんだか迷宮に迷い込んだような読後感を与えるものが目立ちますが、この作品はそういうわかりにくさはありません。 むしろ現代英国ミステリーっぽい感じ。 ...続きを見る

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2015/02/14 22:13
「闇に香る嘘」  下村敦史
続いて、本年度の江戸川乱歩賞受賞作。 乱歩賞は今年が第60回になります。人間でいえば、還暦ですね。そんな記念すべき回ですから、しょぼい作品が受賞作になってはなァ…などと思っていたら、なんとまあ、ここ10年ではまちがいなくベスト、と言える傑作が登場しました。文字通り、10年に一度の作品でしょう。 ...続きを見る

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2014/08/23 10:28
「推定脅威」 未須本有生
今年度の松本清張賞作品です。 清張賞は冠がビッグネームで、版元が文藝春秋という超有名出版社のわりには、バカ売れすることもなく、話題になることがさほど多くない。しかし受賞作のレベルは例年高く、「プロアマ問わず」と公言されているとおり、プロの応募が目立ちます。渋好みの実力派というか、ちょっと異質な感じのする新人賞です。 ...続きを見る

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2014/08/11 17:54
「秘密」 ケイト・モートン
上下2巻、700ページ近い大作です。「忘れられた花園」で話題になったオーストラリア作家の新作。 タイプでいうと、作風や語り口が、最近の作家では、サラ・ウォーターズに似ている感じがします。 イギリス・ミステリーの好きな私としては、かなり好みの作品でした。 ...続きを見る

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2014/03/21 09:17
「オリンピックの身代金」 奥田英朗
2008年に新刊が出た本で、2011年に文庫版が出ています。新刊本ではありませんが、放置してあったのを2020年東京オリンピックが決まったのを機に、読んでみました(……なんてミーハーな)。 ...続きを見る

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2014/02/02 00:59
「:戯作・誕生殺人事件」 辻真先
80才を超えてなお現役、辻真先さんの「スーパー・ポテト」シリーズ最新刊。この巻で、二人のあいだに赤ちゃんが誕生して、シリーズはいちおう完結、ということになっています。 今回は書評メインというより、昔話も交えつつ。 ...続きを見る

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2013/12/09 22:26
「イン・ザ・ブラッド」 ジャック・カーリイ
今や翻訳ものでは本格のエースとなった、カーリイの新刊ご紹介です。 しかし、ズバリ言って、今作はもうひとつ食い足りない印象。 読者が毎度、呆気にとられる独特のとんでも発想があまりなくて、手堅い良作におさまっています。年末ベストが発表される時期ですが、そのへんがどう評価されるのか。 ...続きを見る

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2013/11/30 11:45
「襲名犯」  竹吉優輔
本年度乱歩賞作品。 選評ではあまり褒めてもらえず、アマゾンのコメントでもさんざんの低評価が多い。 そんなにヒドい作なのかと、逆に興味をかきたてられて読んでみましたが、結論は「最近の乱歩賞作品とくらべて、べつにわるくないよ。取り立てて良くはないけど」というものでした。まあ標準作ではないですかね。 ...続きを見る

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2013/11/20 12:08
「リバーサイド・チルドレン」 梓崎 優
このブログは「書評」メインのつもりなんですが、書評にもいろいろあって、大傑作だから書きたい、というものでもない。どんなに傑作でも、「誰が読んでも同じようなこと言うよね」的な本は、もうひとつ評してみたい意欲が湧きません。 でも、「これは一筋縄ではいかないぞ」という本だと、やる気が出る。 というわけで、久々に「ひとこと言わせろ」とわめきたくなる本が出ました。本年度の大問題作でしょうな、これ。 ...続きを見る

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2013/10/13 23:18
「遮断地区」  ミネット・ウォルターズ
今年の2月末日に出た、当代ミステリーの女王、ウォルターズの新作です。 じつは4月頃、読んだのですが、その頃は小説外の仕事が立て込んで、忙しさに取り紛れていたため、感想をまとめるまでに至りませんでした。今になって「やっぱり、なんか書いとかなくちゃ」と思い直したのは、ミステリーの年度(10月末日まで)がそろそろ終わりに近づいたからです。 この作品も、各種ベストテンで取り上げられるでしょうから、その前に書いておきたいと思いました。といっても、例によって作者や作品周囲への該博な知識はかけらもなく、鋭... ...続きを見る

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2013/09/27 14:36
「緑衣の女」 アーナルデュル・インドリダソン
まず第一印象は、内容はともかくとして、人名と地名がなんともわかりにくい…。 私は若い頃から、英米ミステリーに馴染んできたせいか、英語圏の名前なら多少めずらしいものでもわりと覚えられるのですが、フランス語圏、ドイツ語圏になると、やや戸惑う場合があります。 最近はもっと馴染みの薄いスウェーデンのヘニング・マンケルなども読みますけど、あれはまあ探偵役が「ヴァランダー」と英語っぽいし、そんなに違和感がない。 ...続きを見る

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2013/09/20 08:31
「ポーカー・レッスン」 ジェフリー・ディーヴァー
今やアメリカン・ミステリーの代表格になった、ディーヴァーの最新短編集です。 いきなりお金の話で恐縮ですが、この本、定価930円で16編が収められています。つまり1編あたり58円強。そのへんの喫茶店でコーヒーを飲んでも、この作品10本分はとられると思えば、超お買い得としか言いようがありません。 ...続きを見る

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2013/09/09 18:31
綿矢りさ 「勝手にふるえてろ」
更新をさぼっているあいだに、はや1ヶ月が経ってしまいました。 このあいだ何をしていたかというと、長編第3作となる新作の執筆に没頭しておりました…と言えれば格好が付くのですが、あれやこれや雑事も多くて、あっという間にひとつき過ぎてしまったのが実情です。 ...続きを見る

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2013/07/24 07:37
スティーヴン・キング 「ビッグ・ドライバー」
この拙いブログを読みに来られる方で、スティーヴン・キングを知らない、という方はおそらくいないでしょう。なので、著者の紹介は省略しますが、ともあれ、当世「キング・オヴ・ミステリー」、S・キングの新作中編集ですから、誰が読んでもおもしろくないわけがありません。 ...続きを見る

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2013/06/23 13:51
中町信さんの『模倣の殺意』について
これから書こうとしているのは、いわゆる書評ではありません。 というか、この作品は書評不能なミステリーなのです。中味の重要な部分にふれるとネタバレになってしまうし、ほかの作品との比較を書こうにも、それがまたネタを割ってしまう、という、とても難儀な作品だからです。 ...続きを見る

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2013/05/21 15:36
「終わりの感覚」 ジュリアン・バーンズ
昨年のブッカー賞作品。本邦では暮れに新潮社のクレストブックの1冊として刊行されています。180ページあまりの、長めの中編。結論からいうと、純文学としての「グリップ」力と、サスペンスとしての「シャープ」さを持ち合わせた傑作です。 ...続きを見る

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2013/04/21 10:59
「64」 横山秀夫
昭和64年は、1月7日に昭和天皇が崩御されたので、1週間しかありませんでした。昭和元年は逆に、大正15年が12月25日に終わり、直ちに昭和に改元されたので、これまた1週間しかなかった。つまり昭和という時代は、その始まりの年と終わりの年がそれぞれ1週間だけだったのですね。これ、豆知識(おとなには常識でしょうが、大学生以下は知らないようです)。 ...続きを見る

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2013/01/21 13:33
「カラマーゾフの妹」 高野史緒
今年の江戸川乱歩賞受賞作。 ...続きを見る

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2012/11/19 16:29
「追撃の森」  ジェフリー・ディーヴァー
今やアメリカ・ミステリー界屈指の大ベストセラー作家になった、ジェフリー・ディーヴァー。彼のノン・シリーズ物新刊です。今年は海外物ミステリーが大豊作ですが、これはベスト10入り有力でしょう。というか、これほどの完成度の作品でさえ、ベスト5は確実、といえないあたりが、今年の翻訳ミステリーの充実ぶりを表しています。 ...続きを見る

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2012/09/18 11:11
「THE 500」 マシュー・クワーク
ハヤカワ・ミステリから7月に刊行された新刊です。著者のマシュー・クワークは、ハーヴァード大学で歴史と文学を学び、『アトランティック』誌で5年間、犯罪、軍事請負企業、麻薬取引、テロ訴追問題、国際犯罪などの記事を手がけたという人。これが処女作だそうですが、早くも20世紀フォックスが映画化権を獲得しているそうです。 ...続きを見る

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2012/08/31 13:13
「キングを探せ」 法月綸太郎
昨年12月に刊行された、法月さん久々の「探偵・法月綸太郎」ものの書き下ろし長編です。 読んだのは、この3月。なのに、なぜ夏になるまで書評を書かなかったかというと、ひとつには、これ、ものすごく書評のしにくい作品なのです。つまり、非常にすぐれた工夫がなされている傑作なのですが、どこがどうすぐれているかを語ろうとすると、ネタを割ってしまいそうになる。 ミステリーはおおむね、そんな「評しにくさ」がありますが、この作品は工夫とアイデアの塊で、どうにも手のつけようがなかったのですな。 ...続きを見る

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2012/08/13 16:27
「女中がいた昭和」 小泉和子
この次に書く作品の参考書として読んでいる本の1冊です。版元は河出書房新社。写真とイラスト、新聞記事などの資料がたくさん載っている「昭和モノ」で、大正の末期から昭和30年ごろまでを扱っています。 私くらいの世代〈昭和30年代に子ども時代を過ごした年代〉からみると、直接には知らないけれど、なつかしさを感じさせる写真や記事が豊富で、ついしみじみと読みふけってしまいました。 ...続きを見る

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2012/07/31 23:12
「ジェゼベルの死」 クリスチアナ・ブランド
本格ミステリーの大古典といってもいい作品ですが、恥ずかしながら未読でした。ずいぶん前から読みたいと思っていたのですが、これだけ有名な作品なのに、なかなか手に入らない。 1979年からハヤカワ文庫に入っていて、ときどき増刷もされていたようですが、最近はアマゾンでも新刊では手に入りません。しかたなく古書を買うことにしましたが、これが定価の3倍くらいして…(泣) ...続きを見る

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2012/06/28 11:12
「夜の国のクーパー」 伊坂幸太郎
5月30日初版刊行の、できたてほやほや本です。私のブログでは、めったにない(笑)最新刊の書評ですね。 万事のろまな私になぜこんなことができたかといいますと、早い話が、版元の東京創元社で、伊坂さんの担当編集者がたまたま私の担当と同一人であるためです。つまり、担当から新刊本を送ってもらったから…それだけの話なんですけど。 ...続きを見る

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2012/06/02 15:59
「苦役列車」ほか  西村賢太
「きことわ」の朝吹真理子さんと芥川賞同時受賞だった西村賢太さん。受賞記者会見での「フーゾクに行こうと思っていたけど、行かないでよかった」発言以来、作品ともどもその特異なキャラクターで、今や大人気ですね。 先日は「笑っていいとも」の、香取慎吾が司会する「課外授業」コーナーにも登場して、言いたい放題、さすがのタモリも沈黙して苦笑するのみでした。口達者なロンブーの淳でさえ、すっかり持てあまし気味の様子(YouTubeに画像あり)。 ...続きを見る

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2012/03/24 15:05
「ローラ・フェイとの最後の会話」 トマス・H・クック
本邦でも根強いファンを持つ、トマス・H・クックの新作です。この本の原書は2010年刊行ですが、09年刊行の本(日本版は近刊予定)から、版元が今までの文藝春秋社から早川書房に変わったようです。それにともなって、翻訳版の容れ物が文春文庫からポケミスに変わっています。 で、前作の「沼地の記憶」が税込み860円だったのが、今作は1785円……。倍じゃないか。しかも訳者はおなじ村松潔さん。うーん。ナニがあったんだ、文春文庫! ...続きを見る

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2012/03/12 02:08
「奇面館の殺人」 綾辻行人
1月に入手してあった『奇面館の殺人』をようやく読了しました。といっても、読んでいたのはこの3日間で、それまで気になりながらもなかなか手を出す時間がなかった…。なぜって、綾辻モノは何日もかけて、ちびちびと読む本じゃありませんものね。やはり、あの後半のたたみかけてくる「波」を楽しむには、ある程度まとまった時間をとって、集中して読まないとね。 ...続きを見る

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2012/03/03 21:24
「きことわ」 朝吹真理子
いま、今期の芥川賞作品の田中慎弥さん「共喰い」と、円城塔さん「道化師の蝶」をちょうど読みおえたところです。このブログはいちおうミステリーファン仕様になっていますので、あまり純文学の作品については取り上げませんが、ミステリーを書いているからといって、小説はミステリーしか読まない、というわけではもちろんありません。 ...続きを見る

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2012/02/15 10:22
「人間の尊厳と八〇〇メートル」 深水黎一郎
昨年度、第64回の日本推理作家協会賞短編賞受賞作品(タイトルになっている作品がそれ)をふくむ短編集です。去年9月の刊行で、今ごろなんだ、といわれそうですが、そこは万事スローペースの当ブログのこととて、ひらにご容赦を。 ...続きを見る

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2012/02/05 12:02
「ねじれた文字 ねじれた路」 トム・フランクリン
今年の初読み、ならぬ初書評は『ねじれた文字 ねじれた路』です。 ハヤカワ・ポケミスから11年9月に刊行された、「感動のミステリ」で、じつは読んだのはそのすぐあとの10月。 作者は長編については本邦初訳の作家ですが、ゴールドダガー賞など、あれこれの文学賞を受賞したりノミネートされたりした、英米でも評価の高い一作のようです。ひとことでいえば「孤独な魂の青春小説」。とはいっても、描かれるのはよくある甘酸っぱく、思い出すと胸がほんのり暖かくなるような青春ではなくて、苦くて暗い、おそらく当事者にとって... ...続きを見る

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2012/01/15 14:08
「暗い鏡の中に」 ヘレン・マクロイ
こちらは名人マクロイの、「幻の傑作」。年末ベストテンでは期待されたほどの票を集められませんでしたが、これも過去に名作をたくさん世に出した有名作家ならではの「マイナス補正」が働いたためだと思われます。作品そのもののレベルは高いのに、マクロイならこのくらいはあたりまえ、と思われてしまうのでしょうか。 ...続きを見る

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2011/12/29 12:40
「三本の緑の小壜」 D・M・ディヴァイン
2011年度の本格ミステリーベストテン、海外部門の第1位を獲得した作品です。ただし「このミス」では意外に票が伸びず、24位。その理由は作品の質にあるのではなくて、読者がディヴァインの作品に慣れたために前ほどインパクトを感じなくなったせいでしょう。質そのものは相変わらず水準を保っています。 ...続きを見る

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2011/12/23 10:25
「眼鏡屋は消えた」 山田彩人
今年度の鮎川哲也賞作品。 鮎川賞も今年で21回だそうで、すっかり定着した、というか着実に成長していますね。過去の受賞者を見ると、そうそうたる現役作家の名前が並んでいます。北森鴻さんのように、惜しくもこの世を退場されてしまった方もいますが、それだけ賞の歴史が積み重なってきたということでしょう。 ...続きを見る

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2011/11/03 20:02
「ブラッド・ブラザー」 ジャック・カーリィ
本年度ベストテンのランキング入り間違いなし、というかベスト3入り確実、と断言してもいいでしょう。カーリィの文春文庫第4作。 ...続きを見る

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2011/10/19 14:03
文明の多系史観――世界史再解釈の試み 村上泰亮
たまには、ちょっと畑違いですが、堅い学術関係書のご紹介を。といっても、超有名な著者の本で、刊行から何年も過ぎているので今さらの感じは否めませんが…。 ...続きを見る

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2011/10/13 10:27
「暴力団」 溝口敦
暴力団について本を書かせたらこの人の右に出る者はない、といわれる溝口敦さんの新刊です。新潮新書から。200ページほどの薄い本で、語り口も論文調ではなくやさしいので、すぐに読めます。しかし中味は新しい情報が多くてためになります。 ...続きを見る

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2011/10/07 14:19
「赤い糸の呻き」 西澤保彦
西澤保彦さんという作家についてはかねてからいろいろ情報を得ていましたが、残念ながら読んだことがありませんでした。この本のあとがきによると、これが西澤名義では55冊めの著書になるそうですから、そのうちの1冊すら読んでいなかったというのは、同業者のはしくれとしてまったく面目次第もない話です(私なんかまだ5冊しか書いていませんから大先達ですね)。しかし、このたび初めて読んでみて、そして、おどろきました。これは紛うかたなき奇才であると。 ...続きを見る

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2011/09/19 15:09
「よろずのことに気をつけよ」 川瀬七緒
本年度の江戸川乱歩賞作品は2冊、そのうちの1冊がこの作品です。女性が受賞するのは1996年の渡辺容子さん以来の15年ぶりだそうで、しかも今年は受賞者のお二人ともが女性。史上初めてのことだそうです。授賞式もきっと花やかに盛り上がるのではないでしょうかね。私は所用で行けませんけど。 ...続きを見る

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2011/09/03 10:35
「NOVA5」書き下ろし日本SFコレクション
河出書房から文庫で出ている、新作書き下ろしSF短編集の第5編。過去4冊にくらべても粒ぞろいだと早くから評判の1冊です。責任編集は評論家であり翻訳家でもある大森望さん。 ...続きを見る

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2011/08/26 18:35
まとめて一口批評 
このところ諸事多用でありまして、面白く読んだのだけれど、つい書評を書かずに放置している本がけっこう溜まってしまいました。しかし長い書評を書く時間もないし、こう暑くてはなかなか気力も出ない。甲子園も始まっちゃったし。というわけで、今回はちょこっとずつ短く感想をつけてみることに。 ...続きを見る

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2011/08/12 12:51
「プリズントリック」 & 「再会」 
「プリズントリック」は近年・乱歩賞シリーズの4作めになります。2009年、第55回の受賞作で、「再会」はその翌年の第56回、去年の作品です。 この両作を並べてみたのは、1作ずつ書評するのがめんどうだからでもなく、刊行年が一昨年、去年と並んでいるからでもありません。ある意味、この2つはとても対照的な作品なので、対にして評したほうがわかりやすいと考えたからです。両方とも読んだ方なら「ああ、なるほど。たしかにね」とうなずいていただけるのではないでしょうか。 ...続きを見る

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2011/07/27 10:09
「放射線のひみつ」 中川恵一
今年の上半期、たいへん注目を集めた本です。著者の中川恵一さんは東大病院放射線科の准教授、つまり放射線医学の専門家ですね。不安を持つ若いお母さんたちに、というコンセプトで書かれたようで、とにかくわかりやすく書かれていますから、理系本はちょっと…という方でも、すらすら読めます。現に、まるきり文系人間のこの私が1カ所も引っかからず、1時間程度ですいすい読めちゃったのですから、どうぞご安心を。 ...続きを見る

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2011/07/07 10:23
「三年坂 火の夢」 早瀬乱
乱歩賞シリーズの続きです。こちらは06年、第52回の受賞作で、「東京ダモイ」と同時受賞となったもの。明治時代の東京をテーマにした歴史ミステリーで、その分野の作品を書くこともあり、ジャンル・ファンでもある私としては、たいへん興味深く読みました。 ...続きを見る

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2011/06/24 13:11
「二流小説家」 デイヴィッド・ゴードン
ハヤカワ・ポケミスの「新世代作家シリーズ」第1弾。それにしても、思わずドキリとさせられるタイトルです。いえ、べつに深い意味はありませんが。 ...続きを見る

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2011/05/16 09:40
「東京ダモイ」 鏑木蓮 & 乱歩賞雑感
第52回、2006年度の江戸川乱歩賞受賞作です。前回取り上げた「沈底魚」の前年の作品ということになりますね。じつをいうと、私はここしばらく、というよりかなり長いこと、乱歩賞作品を読んでおりませんでした。日本推理作家協会に所属しているので、毎年、乱歩賞の受賞パーティのお誘いは届くのですが、これも出席したことがない。 ...続きを見る

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2011/05/08 15:50
「沈底魚」 曽根圭介
第53回江戸川乱歩賞作品、2007年の刊行です。乱歩賞にはわりとめずらしいエスピオナージュ。解説の香山二三郎さんによると、国際謀略・スパイものの受賞作は、過去に「五十万年の死角」「プラハからの道化たち」など5作あるそうです。 この作品は選考会で満場一致の評価を得たわけではなく、強く推した選考委員と批判的な委員がいたとされますが、一読しての私の感想は「どっちの言い分もわかる」というものでした。 ...続きを見る

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2011/04/28 16:47
死を騙る男  I・A・ウルフ
今月発売の「ミステリーズ!」の書評コラムでも取り上げた、警察小説の新顔(新シリーズでもあるらしい)です。作者は「北アメリカの純文学作家」だそうで、ミステリーとしてはこれがデビュー作になるようですね。 さすがに英米の警察小説らしく、重厚で深い。こういうものを読むと、やはり英米ミステリーは英米文学という伝統の大山脈としっかり連なっているんだなぁ、と実感させられます。 ...続きを見る

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2011/04/16 15:46
「一応の推定」 広川純 文春文庫
久しぶりの書評です。大震災後の救援活動や福島第一原発の事故処理はまだまだのようですが、こんな緊急事態にまったく無能人である私がやきもきしても、どうなるものでもありません。被災地の人々に心を寄せながら、そろそろ当ブログの平常スタイルに戻りたいと思います。 というわけで最初に取り上げるのは、第13回松本清張賞を受賞した「一応の推定」。清張賞にふさわしい、おとな向きの社会派推理小説です。 ...続きを見る

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2011/04/06 15:35
陸軍士官学校の死  ルイス・ベイヤード
2010年の海外ものミステリーは10年に1度あるかないかの大豊作、といわれましたね。たしかにそのとおりで、私も例年より多めに読んだつもりでしたが、それでも評判作のいくつかを読み残してしまった次第です。そのなかでも、題材といい、登場人物といい、いちばん気になっていたのが、これ。 ...続きを見る

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2011/02/14 22:09
ボディブロー  マーク・ストレンジ
マーク・ストレンジという、本邦初訳のカナダ人作家が書いたハードボイルドです。 ...続きを見る

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2011/01/26 13:31
ブラックランズ ベリンダ・バウアー
10月11日に刊行された小学館文庫の1冊。イギリス本国では評価が高く、ゴールドダガー賞にノミネートされたとのことです。 設定が『ラストチャイルド』によく似ているので、途中までは「やれやれ、また少年の死体探しか」とやや食傷した気分で読んでいたのですが、3分の1を過ぎる辺りから、ラスチャイとはまったく趣の違った物語だとわかり、ぐっとおもしろくなってきます。さすが、ダテにGD賞にノミネートされちゃいない。 ...続きを見る

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2010/12/24 10:29
愛おしい骨 キャロル・オコンネル 
およそ書評に純粋に客観的な評価なんてありえませんが、それにしてもこの小説は評価するのがむずかしい。一読してそんなふうに感じました(前回もおんなじようなことを言いましたっけ)。 たいへんよく練られているし、構成もみごとだし、ことに筆力はたいへんすばらしい。その意味で傑作と言ってまちがいないでしょう。年末ランキングでもかなり上位につけるのは確実で、私もそれに異存はありません。しかし、問題もまた多い。 ...続きを見る

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2010/11/07 15:49
エアーズ家の没落  サラ・ウォーターズ
毎年9月10月になると、国内・海外問わず実力作家の新作がドッと出るのは、なんとも悩ましい限りです。読書の秋を当て込んでのことか、年末ベストテン対策かわかりませんが、読みたい新刊がこう目白押しだと、うれしい悲鳴というかせわしくて仕方がない。 ...続きを見る

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2010/10/24 14:02
「使える経済書100冊 『資本論』から『ブラック・スワン』まで」 池田信夫
『反哲学入門』につづいて、ノン・フィクション書籍のご紹介です。こんどは経済書、というか経済書の書評集ですね。著者の池田さんは、今や経済書を読む人のあいだでは知らぬ人のない、人気経済学者。歯に衣着せぬ鋭い舌鋒で、菅首相からワイドショーのエコノミストまで、ズバズバと斬りまくっています。その池田さんが、これは読む価値があると折り紙をつけてくれたのが、この100冊。 ...続きを見る

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2010/10/19 11:40
J・ケッチャム 『森の惨劇』 
ジャック・ケッチャムといえば、読後感最悪の『隣の家の少女』。気持ちのやさしい人や、想像力の豊かすぎる人にはけっしてお奨めできない、イヤなイヤなお話でした。(この本については書名をタイトルに掲げた別のエントリーでくわしく書きました)。 ここで採り上げる『森の惨劇』はケッチャムが1987年に出した第3作で、『隣の家の少女』に先立つ2年前の作品です。 ...続きを見る

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2010/09/13 09:55
連城三紀彦「白光」をめぐる雑談
はじめにお断りが2つほど。まず、これはちゃんとした書評ではありません。雑談です。 今までだって、「ちゃんとした書評」なんか書いてないだろう、と言われると一言もありませんが、まあそんなつもりでお読み下さいませ。 それから、以下の文章で、作品について一部ネタバレ(?)しています。はっきりとネタに触れているわけではないけれど、作品の根幹部分に言及しているので(段落に※のついた部分)、勘のいい方なら物語の構造を見抜いてしまう恐れが多分にあります。未読の方はお含みおき下さい。 ...続きを見る

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2010/08/11 11:15
英雄たちの朝 ファージングT ジョー・ウォルトン
オビの惹句によると、「ナチスと講和を結んだ、もうひとつのイギリス。傑作歴史改変エンターテインメント三部作」 …という作品です。本書は三部作のうちの第一部。 ...続きを見る

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2010/07/20 10:12
「兄の殺人者」 D・M・ディヴァイン
「悪魔はすぐそこに」「ウォリス家の殺人」「災厄の紳士」につづく、ディヴァインの翻訳4作め。しかも、この作品が彼のデビュー作。 前3作に感心させられた読者としては、デビュー作がどんなものだったのか、興味がわくのは当然です。俗に「デビュー作にはその作家のすべてがある」とも言われるくらいですから。 ...続きを見る

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2010/06/23 21:36
「反哲学入門」 木田元
楽しみと研究を兼ねて、読書の半分くらいはミステリーを読んでいますが、きょうはそれ以外の本のご紹介です。 じつはこの本、「入門」と謳ってありますが、内容はたいへん高度です。高度といっても、哲学書によくあるような、抽象語ばかりで何を言っているのかさっぱりわからない、というような「むずかしさ」はありません。ふつうの読解力があれば、言っていることはだいたい理解できる。けれど、その「言っていること」がとても深くて、たいへん広い問題を扱っている。そういう意味です。 私の手元にあるのは単行本で、2008年... ...続きを見る

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2010/06/15 14:22
最悪の読後感 「隣の家の少女」
なんでカネ出してまで、こんなイヤな思いをしなくちゃならんのか。400ページ強の文庫本を読み終えるまでに、10回以上はそうつぶやいてしまいました。 ふだんは読み出したら100ページくらいは一気読みする私ですが、これは10ページ続けて読むのもつらかった。内容がつまらないからではありません。被害者の少女が可哀想すぎて、一呼吸入れないと先が読めない。 ...続きを見る

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2010/06/01 15:13
海外物本年度ベスト3候補 「ラスト・チャイルド」
まだゴールデンウィークというのにミステリー・ベストテンの話は気が早すぎますが、とかく世間の流行に流されやすい凡人の浅はかさ、近頃はよいミステリーを読むと、反射的に「年末ベストで何位くらいにいくかな」という格付けをしてしまう癖がついてしまいました。 ...続きを見る

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2010/05/06 13:24
深水黎一郎 「五声のリチェルカーレ」
こんど4月に出る「ミステリーズ!」の書評コラムでもこの本を取り上げています。しかしコラムでは字数が少なくて意を尽くせないので、ここで補足しておきます。 ...続きを見る

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2010/04/10 20:24
期待の新人・梓崎優 「叫びと祈り」
梓崎優。しざき・ゆう、と読みます。2008年、「第5回ミステリーズ!新人賞」を受賞した新人作家で、1983年生まれといいますから今年27才。慶應大学経済学部卒。お勉強も優秀なんですね。 この梓崎優さんのデビュー単行本『叫びと祈り』が2月の末に東京創元社から刊行されました。 これがまあ、すばり、近年まれな有望株。 まだ上場したばかりですが、初値も高いし、これから先、かなりの値上がりが期待できます。ミステリー好きのみなさんは、今のうちからチェックしておくようオススメします。会ったことのある人の... ...続きを見る

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2010/03/13 14:11
「仮釈放」 吉村昭
この本は昭和63年4月に新潮社から、純文学書き下ろし特別作品として出版されたものです。平成3年11月に文庫入りして、すでに23刷を重ねています。 私は吉村昭さんの本が若い頃から好きで、全著作の7割くらいは読んでいると思います。この本が箱入り単行本で出たときにもさっそく買い求め、すぐに読了しました。今回、たまたま文庫を手に入れたので20数年ぶりに再読してみたというわけです。 ...続きを見る

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2010/03/06 15:49
綾辻行人 「Another」
綾辻さん5年ぶりの長編新作(ジュヴナイル除く)は、予想を超える傑作でした。SF的な設定を生かした学園ホラーですが、本格ミステリーとしても秀逸。過去作品で築きあげた綾辻ワールドに、新味を加えた記念碑的な作品といってよいと思います。 ...続きを見る

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2010/01/15 19:36
「災厄の紳士」  D・M・ディヴァイン
この本について、私が週刊文春のベストテンに付けたコメントは、次のようなもの。「騙しているのは誰か、殺人者は誰か、二つの謎が交錯する端正な本格。先入観を突くトリックが冴える」 自分ではどんなこと書いたか忘れてましたが、文春を送ってきたので読んでみたらそう書いておりました。フーン。そうかね(あいかわらず、いいかげんだな)。しかしまあ、ごくおおざっぱに言えば、そんな感じですね。 ...続きを見る

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2009/12/19 21:06
ユダヤ警官同盟――「一見さんお断り風」SFハードボイルド
あれこれとっちらかっておりまして、なかなか書評に挑む暇がありませんでした。この本も読んでからかなり経つので、細かいところは忘れかけていますが…(この文章もだいぶ前に書きかけにしていて、続きを書き足したものです)。とはいえ、今年の海外物としては、やはりこれを見落とすことはできませんので、いちおう読後の感想を整理しておきたいと思います。 ...続きを見る

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2009/10/17 12:29
「十の罪業 BLACK」 エド・マクベイン編
書き下ろし中編アンソロジーで、本編と「RED」編があります。各巻5編ずつ収録されて、いずれも犯罪をテーマにしているので、「十の罪業」というわけです。まずはともあれ、この「BLACK」に稿を寄せた作家の顔ぶれをご覧じろ。 剣道の(柔道とかでもいいですが)試合になぞらえていうなら、まず先鋒がジェフリー・ディーヴァー、次鋒にスティーヴン・キング、中堅ジョイス・キャロル・オーツ、副将ウォルター・モズリイ、そして大将がアン・ペリーという布陣。 ...続きを見る

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2009/05/26 15:43
浅田次郎『プリズンホテル』を読んでみた
あれこれ取り紛れているうちに、前回のエントリーから1ヶ月経ってしまいました。時の経つのはほんとうに早いですねぇ。で、今回は、たまにはミステリーじゃない小説の話題でも。 ...続きを見る

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2009/05/16 16:16
直木賞作 「私の男」 桜庭一樹をけなしてみる
読みました。なにかと評判の「私の男」。読み終わった直後の感想をひとことで言うと、「ううう…気持ちわりぃ〜」  児童ポルノ規制法を論じたとき、人間なんて生物としてはみんな変態なんだから、変態を根絶しようという思想は間違ってる…と気炎を上げたんですが、リアル親子相姦は気持ちわるいです、やっぱり。いや、リアルじゃなくてフィクションなんだけど。 ...続きを見る

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2008/04/24 23:12
伊坂幸太郎 『ゴールデンスランバー』を読む
あれこれ取り紛れておりまして、すっかり更新が遅くなってしまいました。どうもすみません。今日のテーマは『ゴールデンスランバー』。三が日のうちには読了していたんですが、なかなか感想を書く暇がなくって。…ではでは、お粗末ながら、しばらくのお付き合いをばお願いいたしておきます…って、初笑い寄席じゃないんだから。 ...続きを見る

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2008/01/10 04:43
有栖川さんの『女王国の城』
ご本人を存じ上げていると書評はしにくいもので、あまり褒めればゴマを擂っているように見えるし、貶すと世間を狭くしてしまうというか、要するにあとがコワイ。もちろん有栖川さんのお人柄からして、仮に批判されたからといって、いちいち気にされることもないでしょうが。  …という書き方からおわかりかもしれませんが、この作品については、やや物足りない点、疑問点もなかったとは言えない。でも結論からいえば、今年の国内物ではもっとも読後感のよい、好ましい作品でした。 ...続きを見る

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2007/12/01 20:05
『夜愁』 サラ・ウォーターズ、技能賞もの
病気の話に家族の不幸話と、なんだか昔の私小説みたいになってきましたので、ここらでちょっと空気を入れ換えましょう。  といっても、入院物語はまだ続きますよ。ここまではおもに病状の話題で、これからナースやドクターや同室の患者さんたちとの、ちょっぴり辛くも愉快で楽しい日々のお話に入るんですからね。 ...続きを見る

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2007/11/26 14:47
松本清張短編集 『陸行水行』 を 「三丁目の夕陽」 視線で読む
ふだん翻訳ものを読むことが多いのですが、じつは高校以来の清張ファンでもあります。好きな作品はミステリーでは『火の路』、『球形の荒野』あたりで、短編だと「地方紙を買う女」、「書道教授」、「或る小倉日記伝」以下の初期のもの、歴史ものノンフィクションで『文豪』、『両像森鴎外』などでしょうか。これらはいま思いついたものを挙げただけで、ほかにもたくさんあります。なにしろ作品が多すぎて…。 ...続きを見る

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2007/09/27 01:23
吉田修一 『悪人』 傑作、だが疑問あり
評判を呼んだ『悪人』の書評です。なにしろアノ浅田彰さんが絶賛した作品というのですから、これはもう期待しないわけにはいきません。  たしかに間然するところのない、緻密に構成された、よくできた作品です。テーマがはっきりしているし、人間像の造形、描写もすばらしく、純文学としてもエンタメとしても間違いなく、一級品。…ですが、一点、納得しかねるところがある。それが作者の筆のすべりだとしたら、残念なことなのですが、けれども、それをも含めて、作者の周到な計算のうちなのだ、という見方もできるから、さて弱りまし... ...続きを見る

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2007/08/20 23:59
書評家泣かせ『双生児』
さきにお断りしておきますが、以下の記述には一部ネタバレが含まれるかもしれません。反転処理などはしておりませんので、未読の方はご注意ください。…と言われても困るだろうけど。 ...続きを見る

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2007/08/05 05:01
恐れ入りました 『赤朽葉家の伝説』
ようやく読み終わりました。今年度の推理作家協会賞作品、桜庭一樹さんの『赤朽葉家の伝説』…。読後直後の感想をひと言でいうと、「これほどとは思わなかった!」すでに評価も定まりつつある作者をこんなふうに言っては失礼ですが、「この人は本物」。 ...続きを見る

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2007/06/19 20:44
『下流志向』はミステリー並みにおもしろい
少し前に読んだ、内田樹さんの『下流志向』の書評です。  内田さんはフランス現代思想がご専門で、東大仏文科を出られ、現在は神戸女学院大学の教授をされています。社会論、文化論など著作はたくさん。1950年生まれですから、団塊世代とシラケ世代のちょうど狭間(はざま)の年代ですね。 ...続きを見る

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2007/06/05 05:50
桐野夏生『メタボラ』感想
ミステリーをあまり読まないと言われる私ですが、それは業界人と比べれば、という話。年にかるく300冊は読むなんていう達人にはとても及びませんが、まあ100冊近くは読んでいると思います。ただし、その7割は翻訳物。国内作品は正直言って、月に2冊か3冊しか読んでません。それも新刊本となると、めったに読まない。たいていは年末ベストテンなどが出てから、半年遅れ、一年遅れで読む。そんな私でも、この人の本なら、ほぼ新刊で読むという作家が何人かいまして、そのひとりが桐野夏生さんです。 ...続きを見る

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2007/05/27 06:24
白鳥の唄…『議会に死体』についての追記
先日の記事で、ヘンリー・ウェイドの『議会に死体』は、タイトルが何とかならなかったのか、と書きましたところ、私用のアドレスにご質問を戴きました。 「あのタイトルの邦題に『白鳥の唄』って、どういうことですか」というお訊ねですが、説明不足だったようで、わかりにくかったかもしれません。どうもすみませんでした。  自分が知っていることは誰でも知っているような気がしてしまうもので、つい説明を省きました。もちろんミステリー読みに年季の入った方々には、蛇足でしょうが…。 ...続きを見る

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2007/04/27 13:57
レジナルド・ヒル『異人館』について
この本については4月12日発売の「ミステリーズ!」に書評を書いています。同じことを書くのも無駄なので、あちらでは字数の関係で書けなかったことを補足的に書いてみます。 ...続きを見る

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2007/04/26 16:22
ヘンリー・ウェイド 「議会に死体」を読む
このブログでは書評もやります、と初めに言っておいたのですが、気がつくとエントリーが28本になるのに、まだ書評を一度も書いていない。…と昨夜気がつきました。  で最初に取り上げるのが、タイトルに掲げた「議会に死体」(原書房)ですが、じつはこれ、この次の「ミステリーズ!」の書評コラムでも書くことになっています。ただし、あちらは1050字の字数制限があるし、公然たる定期刊行物ということもあって、なんでも好き勝手に書けるわけじゃない。いえ、べつに編集部からは何の制約も受けていませんよ。でもやはり世間的... ...続きを見る

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2007/04/24 22:52
ミステリーズ!の書評
いちおう小説家という肩書きなんですが、東京創元社から出ている雑誌「ミステリーズ!」で書評欄も担当しています。昨年の8月発売号からなので、まだ5回だけですけれど(ミステリーズ!は隔月発売なので)。そうかといって、プロの書評家に伍して書いちゃるけんね、などという野心はハナからなく、言ってみれば読書日記みたいなものです。  で、どんな作品を取り上げてきたんだい、とお訊きになるかもしれませんが、これがなぜか翻訳ものばっかり。ちょっと列挙しますと、「私を離さないで」カズオ・イシグロ、「ベイカー街の幽霊」... ...続きを見る

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2007/04/03 04:18

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(元)ミステリー作家T・A  あさっての日記 書評のテーマ/BIGLOBEウェブリブログ
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