(元)ミステリー作家T・A  あさっての日記

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zoom RSS 朝日新聞の取材

<<   作成日時 : 2015/09/26 13:46   >>

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先にお知らせしたように、九月十二日の土曜日、朝日新聞の大阪本社生活文化部のインタヴュー取材をお受けしました。インタヴュアーは、同部の野波健祐記者。場所は、東京創元社が毎年、「鮎川哲也賞&ミステリーズ!新人賞」の授賞式を開いている、飯田橋のホテル・メトロポリタン・エドモント。

編集を担当していただいた戸川さんと、社内担当編集者のIさんが、同席して下さいました。これはこうした場合の慣例でして、私に一人でしゃべらせるとどんな馬鹿なことを口走るかわからない、と危ぶんだためではありません。たぶん。

午後2時から1時間半ほどの取材でしたが、まず『終戦のマグノリア』については、「第一部の展開、第二部の収束が見事でした」とのお褒めをいただきました。最初のご質問は、
「この作品に登場する、戦時中の文書、『マグノリア・ドキュメント』を書きたいと思った理由は?」

これは架空の文書ですが、モデルとなっているのは、当時の京都帝国大学の教授たちと、海軍調査課の高木惣吉少将が企てた終戦和平工作です。これを東京帝大に移し替えて、現実のそれよりさらに突っ込んだ計画が進められていたら……と考えて創作したのが、マグノリア・ドキュメント。
もともと学生時代から、このエピソードは知っていたので、いつか小説の題材にしてみたいと思っていました。

長編第一作の『剣と薔薇の夏』は、幕末の武士が南北戦争直前のアメリカを歴訪する話でしたが、あれが日本とアメリカの出逢いの話だとしたら、今回の作品は、日米が激突した時代のお話。
私は日本という国はすぐれた文化と、高度な社会組織を築いてきた国だと思いますが、なぜか危機的状況に陥るまで、自力で大転換することができない国だとも思ってきました。幕末もそうだったし、アメリカとの戦争に突っ込んだプロセスもそうでした。終戦への和平工作も、結局はできなかった。
どうしてだろうか、と思ったのが、この作品のモチーフにつながっています。

もちろんこんな大問題を、私のぼんくらなアタマで考えてもわかるはずがなく、今までにかじり読みしてきた、丸山眞男、川島武宣、梅棹忠夫、岸田秀といった先学や、最近出た近代史の本などを参考に、いろいろ考えてみました……というようなお答えをしておきました。

そのあとは、ストーリーの展開のカナメとなるアイデア(ここでは言えませんが)をどうやって思いついたか、そもそもミステリーを組み立てるときの創作方法は? などを尋ねられましたが、正直なところ、べつに方法論はないんですよね。
まー、てきとうに書いてるとなんとなくできる。というのが本当なんですが、それじゃあんまりなので、多少は創作理論っぽいこともしゃべってあります。
なかで使われている、小さな引っかけトリックについては、記者さんは誤植かと思われたそうです。それにしても、「へんだな」と感づいたわけですから、さすがですね。作者としては、よくできた伏線のつもりだったのですが。

あとは、個人的なプロフィール。
小説以外は何の仕事をしているのか、とか、この道に入ったきっかけとか。
次の作品の予定についてもお尋ねがありました。

小説以外には、じつは私、フーゾク店の採用担当係になりたかったのですが、なれそうにないので、編集プロダクションで編集とライターをやっております。まあ、小説だけでなく、パソコンに向かって、一日中文章を読んだり書いたりしているわけですな。

次の作品は、構成を終えて、書き始めています。今度はピカレスクもの。

……てなことをおしゃべりしたわけですが、大阪本社版(西日本版)は、9月28日の掲載、東京本社版は10月になる予定です。
お目通し頂ける方は、ぜひ御一読のほど、お願いいたします。
ついでにお見苦しい写真も載るようですが、アレは私のほんとうの姿ではなく、ほんとうは福山雅治に非常に似ているとよく言われますので、どうぞ適宜補正してご覧下さいませ(うそです)。



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内 容 ニックネーム/日時
本日(9月26日)東京新聞夕刊の名物コラム「大波小波」も『終戦のマグノリア』を取り上げていました。「戦後七十年ものの出版ラッシュ……トリを飾るに相応しい傑作」とありました!
なり。
2015/09/26 22:18
そうですか、それはまだ知りませんでした。うれしい情報をお知らせ頂いて、ありがとうございます。
さっそく手に入れて読んでみたいと思います。
なにしろ、自分の書いた本については、公平な評価がむずかしいので、こうした評価が頂けると、ほんとうにホッとします。
戸松淳矩
2015/09/27 01:45

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