|
5月は協会賞が発表される月。今年は15日でしたっけ、ちょっと協会の月報がどこかに行ってしまって確認できませんが…。候補になっているのは桜庭一樹さんの『赤朽葉家…』だけは覚えていますが、あとは忘れてしまいました、すみません。いい加減なやつだなー、と思われるでしょうが、こういう賞というものは自分の番が済んでしまうと、あまり思い出さない…んじゃないかなあ。その点、大学受験に似ているような気がします。いや、もしかしたら、そんな恩知らずは私めだけかもしれませんけど。 というより、そもそも私は自分が候補になる前も、協会賞をあまり意識していなかった。なぜかというと、候補になるなんて夢にも思っていなかったからで、これは謙遜でも何でもなく、ほんとうの話です。私が協会賞というものがあることを知ったのは、昭和54年の第32回、天藤真さんが『大誘拐』で受賞されたときのこと。 私がその頃師事しておりました山村正夫先生が推理文学会というプロアマ混合の同人会を主催されていて、天藤さんはその会の常連でいらっしゃいました。その縁で面識だけはありましたので、お祝いの席にちょこっと列なったりして、そういう大きな賞があることだけは覚えました。ですから、協会賞なんてものは、功成り名遂げたベテラン作家が受けるものだと思い込んでいたんですね。ジュブナイル3作と長編1作なんてキャリアでは、候補になるはずがないと思っていた。 この候補の選出ですが、毎年秋になると、協会の全会員に推薦用紙が送られてきます。私は去年初めて、この用紙を受け取りましたが「おおっ、この私が協会賞候補を推薦するのか」と、いささか感動しましたよ。でも国内作品はあまり読んでいなくて、これはいいな、と思ったのが既に受賞した作家さんの作品だったりして、どれを推薦するかについては、ちょっと悩みました。 記憶違いでなければ、たしか道尾さんの『シャドウ』を推したと思います。道尾さんは既刊の点数はまだ少ないけれど、小説作りの上手さはもうベテランの域に達していますからね。 …だけど候補になってなかったよなあ、『シャドウ』。 どーいうわけだ? 候補になるレベルには十分届いていると思いますがねえ。まあ、こういうものは運とか、巡り合わせとかもありますから、なんとも言えませんけど… ところで、この「候補の候補」がですね、なんでも100編くらい出そろうらしい。それを予選委員の方々が読み込んで、予選委員会で議論を重ね、おおむね5作の候補作に絞り込む。これが決まるのが3月くらいです。候補になった人には、ここで事務局から封書で連絡が届きます。文面は理事長名ですから、何も知らないでいると、かなりびっくりしますよ。 出版元にはもっと早く連絡が行くようですが、私のときは、どういうわけか戸川さんが教えてくれなかった。だもんで突然、逢坂剛理事長(当時)から「候補にしたからよろしくネ」とお手紙を戴いて、いや、驚いたのなんの。 あわてて戸川さんに「候補になってますけど、知ってますか」とメールを出したら、「知っておりました」と返信が来た。このときばかりは、知ってたら教えろよッ、このッ、と喚き散らししたくなりましたよ、ほんとにもう。…後から伺うと、うれしい知らせだからこそ、直接に耳にしたほうがいいだろうと考えられたようです。たしかに驚きが大きかった分、喜びも大きかった。 2ヶ月半ばかりかけて、本選委員の方々が候補作を読みます。私のときは発表が25日だったので(たぶん)、その日は午後4時ごろから、銀座で戸川さんと待ち合わせることになりました。なぜ銀座かというと、賞の発表と記者会見が新橋の第一ホテルであるからなんです。候補者は受賞が決まると会見場に呼ばれますから、新橋の近くで待機していなくちゃならない。 というわけで、4時少し過ぎに銀座8丁目の有名なコーヒー専門店に行くと、戸川さんはもう来ていらっしゃった。 挨拶がわりに「どんな状況ですかね」と訊かれたような記憶がありますが、どんなもこんなも、何もわからない。じつは、私はほかの候補の方たちの作品を読んでいなかったので、これじゃ予想の立てようもありません。「さあ、たぶんダメでしょう」みたいなことを言って、そのあとは、もっぱら翻訳出版のシステムについて、戸川さんのお話を伺っていました。 これは次の次くらいに書く予定にしている作品の内容に関係する話なので、まあ早い話が取材をしていたというわけです。 発表までの待ち時間をどう過ごすかというのは、作家によっていろいろエピソードがあるみたいで、宮部みゆきさんは映画を見ていらしたそうです。ご本人からお聞きしたので間違いありませんよ。なんでも時間つぶしに映画館に入ったところ、けっこう熱心に見てしまって、出てきたら受賞の報が届いていたんだとか。…自然体というか、器が大きいというか、なんとなく宮部さんらしいお話です。 戸川さんの経験談をお聞きしているうちに、新しく担当編集者になった桂島さんが合流します。3人で20分ばかりは待ったでしょうか。そこらへんから後は、どんな話をしていたものか、よく覚えていないんですが、さすがに時間が迫ってきたので私も少しは緊張していたのかもしれません。 …と、予定の5時を少し過ぎた頃、お店の電話が鳴りました。お店の人が私の名を呼んで、受話器を差し出します。(つづく) |
| << 前記事(2007/05/08) | トップへ | 後記事(2007/05/14)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|---|
30日で英語を話してみませんか?読み損ねると後悔する期間限定レポートの紹介です。
英語を話すことは簡単です。今までの英語の勉強をやめるだけ。1日20分の自由な時間をつくるだけ。中学3年半ばまでの文法とアクセントを操るだけ。この方法を実践して、今までに小学生から団塊の世代まで2000人以上が成功しています。 ...続きを見る |
30日で英語を話せるようになります! 2007/05/15 08:52 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2007/05/08) | トップへ | 後記事(2007/05/14)>> |