(元)ミステリー作家T・A  あさっての日記

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zoom RSS 東京新聞コラムの拙著紹介記事

<<   作成日時 : 2015/09/27 21:18   >>

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ひとつ前の記事のコメント欄で、「なり。」さんから教えていただいたように、9月26日付け、東京新聞夕刊のコラム「大波小波」で、『終戦のマグノリア』が紹介されています。
とてもすてきな書評ですので、ここに転載させていただくことにしました。

以下、コラムの内容です。


【現代史に迫るミステリー】
 戦後七十年ものの出版ラッシュも、ようやく一段落した。海軍の高木惣吉と京都学派が行った秘密会合をモデルにした戸松淳矩「終戦のマグノリア」は、やや遅れての刊行となったが、トリを飾るに相応しい傑作である。
 鎌倉にある竹宮家の豪邸から、英文の手記「木蓮文書」が発見された。その中には、昭和十九年に、海軍和平派の将校と東京帝大の教授が、特高警察の監視をかいくぐりながら進めた終戦工作が記録されていた。
 秘密の会合には、リベラルな思想が弾圧され、国粋主義者が発言権を強めるようになった現状を憂慮するメンバーが集まっていた。
 国民主権や人権より日本の伝統を重視すべきだという声が高まっていた大戦末期の状況が、政府が国民の権利を制限する機会を狙っている現代と重なるだけに「木蓮文書」の内容が生々しく感じられるだろう。
 物語が進むと、なぜ手記は英文で書かれたのか、手記は本物なのかが議論される。それと平行して、竹宮家の周辺で相次ぐ不可解な事件も描かれていく。
 過去と現在にまたがる複雑な謎が解明され、意外な真相とともに浮かび上がるのは、歴史が現代社会を動かす原動力になっている現実である。それだけに歴史の重みが実感できる。


 

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
昨日御本を図書館から借りて読ませていただきました。東京新聞の大波小波を読んで読もうと思いました。読後感としては私の見当はずれだとは思うのですが、小さなブログ記事に書かせていただきました。要点は作中の悠花・静雄夫妻の生き方についてのコメントです。日米がらみの話は私には表現がむつかしく省略しましたが・・・
straysheep
2015/10/22 12:07
コメントありがとうございます。よろしかったら、貴ブログのタイトル、もしくはURLを教えて頂けないでしょうか。ぜひ拝読させて頂きたいと思います。悠花についての感想はまだどなたからも頂いていませんので、大変興味があります。作者にとっては、読者がどう作品をお読みになり、どんな感想を持たれたかは、とても大切なことですので。自分の意図した通りに解釈して頂ければ、作品が成功しているわけですし、思いがけない切り口で解釈されていると、それはまた刺激でもあり勉強にもなります。
どうぞよろしくお願いいたします。
戸松淳矩
2015/10/22 16:06
>>straysheepさん
「泉のあるところU」という貴ブログを見つけましたので、さっそく読ませて頂きました。内容的にはネタバレされているので、ミステリ作者としては正直、困るのですが(笑)、悠花の生き方、夫婦関係についてのご意見には、あらためて考えさせられました。自分はこの小説のこのシーンで、何を言いたかったのだろうか?と。 しかしstraysheepさんと私の考えは、それほど隔たっているとは思いません。むしろブログ記事全体を通してみると、通じるものを感じました。
それはともかくとしても、この作品をミステリとしてだけでなく、登場人物に即して「小説」として読んで頂けたことは、大変うれしく思います。ミステリを書いていると、謎だとかトリックだとかの出来にどうしても批評が傾くのですが(もちろんそこに工夫を凝らすのですが)、小説である以上、人間像を描くことにも同じように力を注いでいるつもりです。straysheepさんのように、深く人生をお考えになっていらっしゃる方に、そこに注目して頂けたのは、とてもありがたいことでした。
戸松淳矩
2015/10/25 13:22
当方の身勝手なコメントに丁寧に答えて下さり、感謝感激しました。もう一度機会を見て読みたいと思います。もともと、高木惣吉と京都学派の関係を知りたく読んでいましたが、小説中では京大でなく東大でしたので、どなたに当たるのか想像しながら読んでしまい、ディテールにこだわってしまいました。以前ロサンゼルスで当地の夫妻と話した時夫が共和党、妻が民主党を支持していましたが、小説と同じでしたので、比較的読みやすかったです。でもそれが日米の終戦工作につとめた方と関係があり大統領選のマイナスになるなど小説ならではの楽しさでもあり、現在予備選を控えているだけあって興味深い展開ぶりですね。
straysheep
2015/11/04 10:09

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