(元)ミステリー作家T・A  あさっての日記

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zoom RSS 新刊 『終戦のマグノリア』

<<   作成日時 : 2015/07/18 20:58   >>

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拙著のコマーシャルです。
タイトルは『終戦のマグノリア』と決まりました。
今年が終戦70周年であり、発売が8月だということで、営業サイドから「終戦」というキイワードはどうしても入れて欲しい、と要望があったので、このようになりました。

まあ私的には、ちょっとベタすぎるんじゃないか、と思いましたが、本も商品である以上、現場で営業に当たる人たちの意見はやはり軽んじるわけにいきません。

奥付の発行月日は8月28日ですが、書店にはもう少し早く並ぶようです。
いま(7月18日現在)、三校(三度目の校正)が終わったところで、編集作業がすべて終わり、校了となったところです。
あとは印刷、製本して、完成を待つばかり。物書きにとっては至福のときであります。

今回の作品は、カバーがとてもすてきです。
物語の主要な舞台が、鎌倉市の西にある鎌倉山というお屋敷街のさる豪邸なのですが、その雰囲気を演出するために、カメラマンの方に、七里ヶ浜近くにある鎌倉文学館を撮影していただきました。
鎌倉文学館は、もとの前田侯爵の別邸で、三島由紀夫の傑作『春の雪』の舞台にも使われたところです。
その玄関ホールや、庭、室内の装飾、庭から見たステンドグラスを撮影して、カバーの表と裏、それぞれの折り返しに使いました。
登場人物の目で見ているような撮り方になっているので、読み終えてからもう一度見てみると、また趣があるように思いました。
デザイナーは、稲川貴代さんで、皆川博子さんなど、歴史モチーフのミステリー本も手がけられている方です。

そしてオビの「推薦のことば」は、ジュンク堂書店池袋店の副店長で、書評家であり、カリスマ書店員としても名高い、田口久美子さん。
「巧妙に仕掛けられた 数々の伏線が 「小さな物語」をとんでもない大きさに成長させる。 これぞミステリの王道!」
というのが、田口さんからいただいたお言葉。
いやー、よくぞ言ってくださいました。
まさにそこが、この作品を構想しているとき、私がいちばんヒラメイたところ!
このアイデアが出て来たので、「よし、これでイケる!」と確信しました。

さて、ついでに編集担当者が書いてくれた、オビの紹介文を披露しておきましょう。
「鎌倉の豪邸に住む資産家・竹宮家の書庫から発見された、「木蓮文書(マグノリア・ドキュメント)」。当主の娘である菜々花に依頼され、従兄の恭一が文書を読み解いていくと、第2次世界大戦中の昭和19年、海軍和平派と大学教授らが企てた終戦工作をめぐる内容だと判明する。 しかし文書の解読と前後して、竹宮家の周辺では不審なことが相次ぐ。全ては「木蓮文書」を狙ったものなのか? やがて事態は思いがけない方向へ……。文書に隠された秘密とは?」

よくまとまっていますが、この物語にはもうひとつのサイドストーリーがあります。
それが現代パートのメインとなるもので、お屋敷の女主人をめぐる、ちょっと変わった恋愛のお話と、女主人と高校生の娘の葛藤のお話。
もちろんミステリーですから、サイドストーリーといっても、あとで物語の本筋にからんできますが、私としては、あまり得意でない女性視点、それも中年の恋愛と、16才の女子高生を描くという、かなりのチャレンジをしてみたつもりです。

過去パートと現代パートが並行して進み、ラストでひとつに結びついたとき、あっと驚く結末が――という、わりとよくあるパターンですが、その結びつき方にはけっこう工夫を凝らしています。

今回は、いつもの戸川安宣さんのほかに、社内編集者として若い女性編集者の I さんが担当してくれましたが、女性をめぐる描写については、いろいろとツッコミを入れられ、ときには親子喧嘩みたいなやりとりも……。
気弱でおとなしく、争いを好まない私も、自作のことなので、ほんの少しはキツいことも言ったような気がします。
けれど、お終い頃には、「ウチには娘がいないけど、いたら、こんな感じで突っかかられるのかなあ」となんだか、 I さんの一生懸命さが微笑ましく感じられるようになりました。

戸川さんには、これまで通り、ミステリーとしての精度の観点から、いくつものアドバイスとご指導をいただきました。いつもながら、首肯せざるを得ない適確なご指摘で、おかげで、作品がだいぶしまったものになったと思います。

さて、あとはどんな評価をいただけるか、どれくらい売れてくれるか……もし売れてくれると、また次の作品が出せて、私もとても幸せなのですが。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
昨日一気に読みました!

あらすじを読んでどうやら好きな(多島斗志之的な)タイプの作品らしいぞと楽しみでしたが、読みやすくて面白かったです。
真相にはもちろん驚きました。私はまるで逆のことを考えていましたよ!

父島の事件やウォルシュ司教のことなど知識も増えましたし、秋に相応しい読書でした。
石ころ
2015/11/02 20:04
そうでしたか、ありがとうございます。
この本が評価されない&売れない場合は、ミステリーから撤退するつもりだったので、面白かったと言っていただけると、ありがたいです。

知識の部分は、前々から知っているところもありますが、書き出してからの付け焼き刃なところもありまして(汗)お恥ずかしい。
戸松淳矩
2015/11/03 14:20

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