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自分のお小遣いで、最初に買ったミステリーって、憶えてますか?私の場合は記憶がちょっとあいまいなんですが、たぶん『シャーロック・ホームズの冒険』だったと思います。延原謙さんの訳だったと思うので、新潮文庫でしょうか。…まあ、その話はまたいずれ、ということで、では最初に買ったレコードは? レコード、というあたりにすでに時代を感じてしまいますね。でも1970年代までは、音楽はレコードで聴くものでしたよね、御同輩の方々。 私が最初に自分のお金で買ったレコードは、これはしっかり憶えています。サイモンとガーファンクルの「Sound of Silence」でした。そのあと「Bridge over Troubled Water」。どちらもセンチメンタルでメロディラインのとても美しい名曲でした。 サイモンとガーファンクル、今の若い人は知っているんでしょうか。哀調を帯びた透明感のあるガーファンクルの声は、女の子に爆発的な人気がありましたねぇ。最近は年を取っちゃって、だんだんクリント・イーストウッドに似てきたような気がしますが、マスクもなんか哀しげでなかなか良かった。 サイモンのほうは、小さくてベビーフェイス。日本人には親しみの持てる、優しい雰囲気の若者でしたけれど、近ごろは頭が薄くなって、ただのちっちゃいオジサンになっちゃいましたね。でも彼の作る、哲学的な歌詞と情緒的なメロディを兼ねそなえた曲はすばらしかった。 そんなわけで、フォーク全盛期はサイモン&ガーファンクルとかカーペンターズとかをよく買っていましたが、大学に入る頃、オリビア・ニュートン=ジョンが現れて、これはもう、たちまちファンになってしまいました。あのころのオリビアはメロディのわかりやすい、きれいな曲を歌っていたから…ということもありますが、なんといっても美人singerでしたもんねー。 金髪、美形、モデル体型と三拍子そろった上に、声がキュートで…。きれいなアメリカ人のお姉さん、というイメージにぴったりだった。まだアメリカ・コンプレックスが残っていた時代のせいか、彼女の映像を見ると、なぜだか「やっぱり、かなわないなぁ」という変な敗北感があったのを憶えています。…具体的に何にどう「かなわない」のかは、わからないんですけど、身のまわりの女の子たちが急にダサく見えてきたりして。これも欧米コンプレックスだったのかな。 そういえば、尾崎亜美が作って、杏里が1980年に歌った「オリビアを聴きながら」というヒット曲があります。あの「オリビア」って、彼女のことなんですよ。 「お気に入りの唄 ひとり聴いてみるの オリビアはさびしい心 なぐさめてくれるから」と詞が始まりますが、オリビアの曲には明るい内容でも、ときに寂しげな色調がありましたね。サイモンとガーファンクルの曲と通じるところがある気がします。アメリカがベトナム戦争に失敗して自信喪失していた時代だったせいかもしれません。そのへんも日本人の感性には受け入れやすかった。 そのアメリカもレーガン大統領の保守革命から冷戦を勝ち抜いて、今や唯一の超大国として大復活。東大の公開講座ではありませんが、経済的には事実上、世界制覇しちゃってるようだし。Japan as NO.1とかLook Eastとか言われてた頃がなつかしい…。 こないだオリビア・ニュートン=ジョンの最近の映像を見ましたが、そろそろ還暦も近いというのに、まだ美しいのにちょっぴり安心しました。髪の色は薄くなって金白色でしたが、見た目はまだ40代後半くらい。スタイルも崩れていなくて、舞台でのポーズも決まってます。 ただし年齢相応の貫禄がついてるから、なんだかファーストレディでも務まりそうだな、と思いましたが、よく考えると、この人とヒラリー・クリントンってほぼ同年齢なんですね。 …つくづく、時代は変わりました。 |
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